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障害年金社労士ブログ

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障害年金とは?自分で手続きできる?請求前に知っておきたい大切なポイント

年金と聞くと、多くの方がまず思い浮かべるのは、65歳から受け取る「老齢年金」ではないでしょうか。

また、ご家族が亡くなられたときに遺族が受け取る「遺族年金」については、聞いたことがあるという方も多いと思います。

一方で、「障害年金」については、まだまだ知られていないのが現実です。

障害年金とは、病気やけがによって生活や仕事に支障が出たときに、生活を支えるための公的な年金制度です。

「年金」という名前がついていますが、高齢になってから受け取るものだけではありません。

20歳から64歳までの現役世代であっても、病気やけがによって日常生活や仕事が制限されるようになった場合には、障害年金を受け取れる可能性があります。

令和6年度には、障害年金の新規裁定全体の決定件数が146,225件と公表されています。つまり、障害年金は決して一部の限られた人だけの制度ではありません。

しかし、実際にご相談を受けていると、

「障害年金という制度を知りませんでした」

「自分が対象になるとは思っていませんでした」

「もっと早く相談すればよかったです」

というお声を、本当によくお聞きします。

特に、うつ病や双極性障害、発達障害などの精神疾患の場合、「自分は対象にならないのではないか」「この程度で請求してよいのだろうか」と思い込み、相談までに時間がかかってしまう方も少なくありません。

今回は、障害年金に特化した社会保険労務士として、また1級ファイナンシャル・プランニング技能士として、「障害年金とはどのような制度なのか」「自分で手続きできるものなのか」について、できるだけわかりやすくお伝えします。

【障害年金は、病気やけがで生活や仕事が難しくなった方を支える制度です】

障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事に支障が出たときに受け取ることができる年金です。

ここで大切なのは、「障害年金=身体障害者手帳を持っている人だけの制度」ではないということです。

障害年金と障害者手帳は別の制度であり、手帳の有無で判断されるものではありません。

病気やけがによって、どのくらい日常生活に困っているのか、どのくらい仕事に制限が出ているのかという「障害の状態」によって判断されます。

そのため、外見からはわかりにくい障害も対象となることがあります。

たとえば、発達障害、気分障害、知的障害、高次脳機能障害、難病、がん、人工透析、心疾患、視覚障害、聴覚障害、肢体障害など、対象となる傷病はとても幅広いものです。

また、初めてその病気やけがで病院を受診した日に、どの年金制度に加入していたかによって、受け取れる年金の種類が決まります。

初診日に国民年金に加入していた場合は、障害基礎年金の対象となります。

初診日に厚生年金に加入していた場合は、障害厚生年金の対象となります。

障害厚生年金の場合、1級または2級に該当すると、障害基礎年金もあわせて受け取ることができます。

そのため、障害厚生年金の方が、受け取れる金額が大きくなるケースもあります。

実際に、年間200万円を超える障害年金を受け取ることができた方や、過去分をさかのぼって請求し、まとまった一時金を受け取ることができた方もいらっしゃいます。

もちろん、金額は人によって異なります。

ただ、障害年金は、生活設計に大きく関わる大切な制度であることは間違いありません。

【障害年金の対象となる病気や障害は幅広くあります】

障害年金の対象となる病気やけがは、非常に幅広いです。

たとえば、次のような傷病や障害状態が実際に受給決定しています。

【精神障害】

うつ病、双極性障害、統合失調症、高次脳機能障害、若年性認知症、てんかん、知的障害、発達障害、ASD、ADHD、広汎性発達障害など

【肢体障害】

脳梗塞、脳出血、人工関節、人工骨頭、手関節切断、足関節切断、麻痺、歩行困難など

【心疾患】

人工弁、ペースメーカー、ICD、胸部大動脈解離による人工血管、CRT-Dなど

【難病・がん等】

筋ジストロフィー、遠位型ミオパチー、パーキンソン病、ジストニア、ALS、リウマチ、線維筋痛症、多発性硬化症、リンパ浮腫、白血病、がん、クローン病など

【その他の障害】

網膜色素変性症などの視覚障害、聴覚障害、人工透析、糖尿病、平衡機能障害など

ここに書いたものは、あくまでも一例です。

障害年金は、病名だけで決まるものではありません。

大切なのは、その病気やけがによって、日常生活や仕事にどのような支障が出ているかという点です。

同じ病名であっても、症状の重さや生活状況によって結果が変わることがあります。

反対に、ここに書かれていない病名であっても、障害の状態によっては対象となる可能性があります。

ですから、「この病気だから無理だろう」と最初からあきらめる必要はありません。

【障害年金を受け取るために大切な3つのポイント】

障害年金を受け取るためには、大きく3つの要件があります。

1つ目は、初診日を確認できることです。

初診日とは、その病気やけがについて、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日のことをいいます。

この初診日は、障害年金の手続きでとても重要です。

なぜなら、初診日にどの年金制度に加入していたかによって、障害基礎年金になるのか、障害厚生年金になるのかが決まるからです。

また、保険料をきちんと納めていたかを確認するときの基準にもなります。

2つ目は、年金保険料の納付要件を満たしていることです。

簡単にいうと、一定期間、年金保険料を納めていたか、または免除の手続きをしていたかということです。

障害の状態が重くても、この要件を満たしていないと、障害年金を受け取ることはできません。

3つ目は、障害年金の基準に当てはまる障害状態であることです。

これは、医師の診断書や、ご本人が作成する病歴・就労状況等申立書などをもとに審査されます。

病名があるだけではなく、その病気によって日常生活や仕事にどのような困難があるのかを、書類の中でしっかり伝えることが大切です。

特に難しいのが、初診日の証明です。

たとえば、現在、腎不全で人工透析を受けている方の場合、その原因が糖尿病であれば、糖尿病で初めて病院を受診した日が初診日となることがあります。

それが何十年も前のことだった場合、当時の病院がすでになくなっていたり、カルテが残っていなかったりすることもあります。

そのため、「初診日がわからないから無理かもしれない」と思ってしまう方もいらっしゃいます。

しかし、状況によっては、別の資料を組み合わせて初診日を確認できる場合もあります。

最初からあきらめず、早めに相談することが大切です。

【請求に必要な書類は、内容がとても大切です】

障害年金を請求するときは、必要な書類をそろえて、住所地の役所や年金事務所に提出します。

主な書類には、年金請求書、受診状況等証明書、医師の診断書、病歴・就労状況等申立書などがあります。

この中でも特に大切なのが、医師の診断書と病歴・就労状況等申立書です。

診断書は、障害の種類によって様式が分かれています。

精神の障害、肢体の障害、目の障害、耳の障害、心疾患、腎疾患、がんなど、それぞれに合った診断書があります。

どの診断書を使うのか、どの時点の診断書を取得するのか、診断書の内容が実際の生活状況に合っているのかは、結果に大きく関わります。

また、病歴・就労状況等申立書は、ご本人やご家族が作成する書類です。

発病から現在までの経過、通院の状況、症状の変化、日常生活で困っていること、仕事への影響などを文章で記載します。

この書類は、単なる経過説明ではありません。

医師の診断書だけでは伝わりきらない生活上の困りごとを、審査する側に伝えるための大切な書類です。

日常の困りごとは、ご本人にとっては「いつものこと」になっているため、書類に書き忘れてしまうことも少なくありません。

しかし、障害年金は書類で審査される制度です。

どれほど生活が大変であっても、その大変さが書類に表れていなければ、審査する側には伝わりにくくなってしまいます。

【障害年金は自分で手続きできるのか】

障害年金の手続きは、ご自身で行うこともできます。

実際に、ご本人やご家族が年金事務所に相談しながら書類をそろえ、請求される方もいらっしゃいます。

制度上、必ず社会保険労務士に依頼しなければならないわけではありません。

ただし、「自分で手続きできること」と「適切に請求できること」は、必ずしも同じではありません。

障害年金の手続きでは、初診日の確認、保険料納付要件の確認、診断書の選び方、診断書の内容確認、病歴・就労状況等申立書の作成、年金事務所とのやり取りなど、いくつもの段階があります。

特に、次のような場合は手続きが難しくなりやすいです。

初診日が古い場合。

転院を何度もしている場合。

病歴が長い場合。

精神疾患で就労状況が複雑な場合。

複数の病気や障害が関係している場合。

過去に一度、不支給になったことがある場合。

たとえば、今はうつ病で通院している方でも、最初は不眠や胃腸の不調で内科を受診していたということがあります。

脳出血で片麻痺が残った方でも、高次脳機能障害や精神症状が関係していることがあります。

人工透析を受けている方の場合、原因となった糖尿病や腎疾患の初診日を証明しなければならないこともあります。

このように、障害年金の請求では、現在の診断名だけを見るのではなく、発病から現在までの流れを丁寧に整理することが大切です。

その整理が不十分なまま請求してしまうと、本来受け取れる可能性があった年金につながらないこともあります。

【社労士に相談する方が増えている理由】

近年、障害年金の請求を社会保険労務士に依頼する方が増えています。

その理由は、書類が多くて大変だから、というだけではありません。

障害年金の請求では、制度の理解、病気や障害の経過の整理、日常生活の聞き取り、診断書の確認、申立書の作成方針など、さまざまな視点が必要になります。

特に、精神疾患や発達障害、難病、がん、高次脳機能障害などは、外から見ただけでは困りごとがわかりにくいことがあります。

ご本人が「これくらい普通です」「みんなも大変だと思います」と話されることの中に、実は障害年金の審査で大切になる生活上の制限が含まれていることもあります。

また、病気や障害を抱えながら、何度も病院や年金事務所とやり取りをし、書類を集め、文章を作成することは、大きな負担になります。

障害年金の手続きは、元気な人にとっても簡単ではありません。

まして、日常生活や仕事に支障が出ている方にとっては、とても大きな労力を必要とします。

社労士に依頼する意味は、単に書類を代わりに作ることだけではありません。

ご本人やご家族の状況を整理し、どのように請求を進めるのがよいのかを一緒に考え、必要な書類に生活の実態がきちんと反映されるよう支援することにあります。

【ひとりで抱えなくても大丈夫です】

障害年金は、病気や障害を抱えながら生活している方を支えるための大切な制度です。

しかし、制度を知らなければ、利用することはできません。

また、対象となる可能性があっても、「自分は無理だろう」と思い込んでしまえば、請求につながりません。

実際には、受給できる可能性があるにもかかわらず、請求していない方は少なくないと感じています。

特に、発達障害、気分障害、知的障害、高次脳機能障害、難病、がん、人工透析、脳血管疾患などは、生活や仕事への影響が大きいにもかかわらず、障害年金の対象になると知られていないことがあります。

障害年金は、単なるお金の手続きではありません。

生活の不安を少しでも軽くし、治療に向き合いやすくしたり、無理のない働き方を考えたり、これからの暮らしを整えていくための制度でもあります。

自分で手続きすることは可能です。

ただ、初診日の証明が難しい場合、診断書の内容に不安がある場合、病歴が長い場合、精神疾患や複数の傷病が関係している場合、過去に不支給となったことがある場合等、不安があればひとりで抱えなくても大丈夫です。

「自分は対象になるのだろうか」

「手続きが難しそうで不安」

「何から始めればよいかわからない」

そう感じたときは、どうかひとりで抱え込まないでください。

必要な制度につながることは、甘えではありません。

病気や障害があっても、自分らしい生活を取り戻していくための大切な一歩です。

【こちらのページもご参考に】 https://syougainenkin.com/lp/01/

社会保険労務士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士
石井 要美

2026/05/15

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