人生の選択肢を
広げる要になる
解決点を見いだす
EPISODE
1
願いは広がる。努力は続く。
叶うとは限らなくても
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子どもには、可能性が広がっている
両親二人で美容室を営む家庭に生まれた私。
母は仕事熱心で、時にさみしさを感じましたが、休日には父が兄と私をよくアウトドアへと連れ出してくれたため、のびのびとした幼少期を過ごしました。
子どもの頃の夢は美容師になること。人形の髪をカットしたりセットしたりしてよく遊んでいました。
その後、私は様々な道を経て、その時々に最善の選択をし、現在は社労士・1級FPとして活動しています。
そんな私が感じることは、誰にでも幅広い可能性があり、数多くの道が広がっているということ。
だからこそ、誰もが自分の意志で道を切り拓いていけるような社会を願っているのです。 -
願いは広がる。努力は続く。
叶うとは限らなくてもどんな人生を歩んでいきたいのか。
想いや願いが広がる一方で、いつも順風満帆とは限りません。
もちろん私もそうでした。中学生になった頃、勉強に対する意欲が湧かなくなり、成績も転落しました。
異変に気付いた父が、元中学校教諭だったお客さん(以下おじいちゃん先生) に相談したところ、私の世話役を引き受けてくださることになり、学校から帰ると毎日、おじいちゃん先生の家へと通いました。
書斎のちゃぶ台で、向かい合って勉強する日々。「君には理数の才能がある」と励まし、辛抱強く勉強を見てくれたため、私は徐々に自信を取り戻していきました。
それでも高校受験の際には、進学校を志望する私に対し、厳しいだろうというのが周囲の意見でした。 -
でも”要”を見つけ続ける
そのような中で、おじいちゃん先生は最後まで私を信じて勇気づけてくれました。
そのおかげで、私はあきらめることなく努力を続け、志望校への進学を叶えたのです。
私の名前は「要美」。
父がつけてくれたこの名は、中心である、扇の要を表しています。
たとえ困難なことがあっても、願いをあきらめずにいれば、必ず解決点となる”要”が見つかる。扇のように”要”を起点にして人生は広がっていく。
初めて自分の意志を叶えた私は、あきらめない大切さ、”要”は必ず見つかるんだという希望を知ったのでした。
EPISODE
2
願いの要
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理系の道へ
おじいちゃん先生のおかげで理数が得意となった私。
高校では理系の道を志したものの、進路に悩んでいました。
そんな私を見かねた、現役の理系大学院生であった家庭教師が案内してくれたのが、その方の研究室。
初めての研究室はとても新鮮で、私の視野はぐっと広がりました。
そして、幅広く学び経験する中で自分の進路を探っていこうと、地元の静岡を離れ、東京農業大学への進学を決めたのでした。 -
願えば、あきらめなければ、”要”は見つけられる
大学では遺伝子工学に興味を持ち、熱心に勉強をしていたものの、希望の研究室には配属されませんでした。
それでも、まずは気持ちを切り替えて目の前の研究に励みながら、大学院進学を決意したのです。
その一方で、私は私立大学の学費や東京での生活費の負担を気にしていました。
遺伝子研究の道を再び模索した結果、地元の静岡大学大学院農学研究科へ進学することに決めました。 -
キャリアと人生
寝る間も惜しんで研究に明け暮れた大学院時代。
その中で、知識と技術を生かしてプレゼンするような仕事に就こうと思い至り、理化学機器メーカーへと入社しました。
私は技術営業職に就き、分析機器の開発や営業支援のため、毎週のように出張して全国を飛び回りました。
大変だけれど、やりがいのある充実した仕事。
それでも、多忙すぎる日々に、いつまでもこの生活を続けられるのだろうかと、自問自答するようになっていきました。
「長期的なキャリアやライフプランを実現したい」
そして、10年間の理系人生に一区切りをつけ、新しい道を模索したのでした。
EPISODE
3
解決点を見いだす
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人生に関わる仕事を
人生はライフイベントにより、目まぐるしく変化していきます。
「どう生きるのか」を真剣に考え、視野を広げて職業を探す中、目に留まったのがファイナンシャルプランナー(FP)の求人でした。
知識も経験もないけれど、自分自身の人生設計においても役立つだろうと思い、転職を決意。
新たな分野を一から学ぶことになりましたが、理数的思考が活かされることも多く、活躍の場を得ることができました。
基礎から学んだFPも1級まで取得。さらにステップアップとして、社労士資格も取得しました。 -
障害年金に関わって
FPと社労士の資格を活かし、人生に関わる仕事をするため、障害年金を扱う全国でもトップクラスの社労士法人に転職しました。
そこでは、私の土台となる論理的思考と営業で培った対応力が大いに役立ち、年間300件を超える相談に対応しました。そこで、ご相談者さまへの細やかなヒアリングを通し、私は当事者やそのご家族の大変さを目の当たりにしたのです。
受給が決まれば、経済的な面は支援されるものの、いつまで受給できるのかという不安…。社会復帰に向けた悩み…。将来を心配するご家族…。
社労士としての職務を全うしても、FPとしての視点で見たとき、障害年金の受給が本質的な問題の解決にはならないと感じることもありました。
そこで、障害年金の受給はゴールではなく、そこがスタートであると考え、その先の未来を拓くべき、真の使命と出会ったのです。 -
人生の選択肢を提示する
障害年金請求手続きや、その先の人生設計には、豊かな想像性と柔軟な発想力が大切だと感じています。
何よりも、その実現には福祉・医療・地域、そして各士業や専門家等との連携も必須です。
人は誰しもひとりでは生きられず、数多くの支えの中で生きているもの。障がいの有無に関わらず、多くの人が、自分の道を自分の意志で切り拓いていける社会をみんなで創っていく。
それが、私の考える真のダイバーシティ社会です。
不器用で遠回りのような人生に、もがきながらも今の使命へと辿り着いた私。
一見困難な障壁も、未来を拓く選択肢は必ずあると、私は信じています。
EPILOGUE
人生の選択肢を広げる”要”になる
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願えば、行動すれば、きっと見つかる
あきらめなければ、 必ず解決点となる”要”が見つかる。
幾度となく、私が人生で経験してきたことです。
“要”を起点に、扇が広がっていくようにー。
それぞれの心の中にある、真の想いや願いに耳を傾け、選択肢を広げていく。
そして、この活動が社会全体へと大きく広がっていくことを祈っています。
皆さまの、そして社会の「願いの要」となれるよう、
私はこれからも多くの方々と協力体制を築きながら、前進してまいります。