





中小企業の人材不足対策|障害年金専門社労士が考える採用・定着・社員教育
【中小企業の人材不足は、採用だけでは解決しない】
「求人を出しても応募が来ない」
「せっかく採用しても、長く続かない」
「社員を育てたいけれど、どう関わればよいかわからない」
「注意したいことがあっても、ハラスメントと思われるのが怖くて伝えられない」
中小企業の経営者様とお話をしていると、「人」に関する悩みは尽きません。
では、人材不足を解決するには、どうすればよいのでしょうか。
私がまず大切だと考えているのは、求人媒体を増やすことでも、求人広告の表現だけを変えることでもありません。
「この会社で働きたい」と応募者から選んでもらえる会社をつくることです。
そして、採用した後には、
「ここなら働き続けられる」と思える環境をつくること。
さらに、社員が成長するために、経営者や管理職が必要なことを適切に伝えられる環境をつくることも大切です。
採用。
社員教育。
人材定着。
管理職と社員のコミュニケーション。
これらは、それぞれ別の問題ではありません。
会社の魅力を見つける。
求職者に伝える。
入社後に育てる。
困ったときに相談できる関係をつくる。
必要なことはきちんと伝える。
社員が安心して力を発揮できる環境を整える。
この一連の流れをつくることが、中小企業の人材不足を考えるうえで重要だと思います。
これまで社会保険労務士として学んできたこと。
障害年金専門の社労士として、多くの個人のお客様から教えていただいた「働く人の現実」。
そして今回、15日間のAIP認定NLPトレーナー研修で学んだ、リーダーシップ、チームビルディング、プレゼンテーション、人への伝え方。
これらを、中小企業の経営者様にも還元していきたいと考えています。
【障害年金専門の社労士だから見えてきた「働き続けられる条件」】
私はこれまで、一般的な労務管理や給与計算を仕事の中心にはしてきませんでした。
障害年金を専門として、長年、個人のお客様と向き合ってきました。
一見すると、
「障害年金と企業の採用・定着支援に、どのような関係があるのだろう」
と思われるかもしれません。
しかし、障害年金の相談では、「働いているか、働いていないか」だけを確認しているわけではありません。
たとえば、
どのような仕事をしているのか。
週何日、何時間働いているのか。
どのような指示であれば仕事を理解できるのか。
職場からどのような配慮を受けているのか。
誰かにフォローしてもらっているのか。
欠勤や遅刻、早退は増えていないか。
困ったときに上司へ相談できているのか。
仕事を終えたあと、家庭ではどのような状態なのか。
休日に疲労から動けなくなっていないか。
家族がどの程度生活を支えているのか。
休職や退職に至った場合、何がきっかけだったのか。
こうしたことまで、丁寧に伺います。
なぜなら、障害年金では、「仕事をしている」という事実だけでは、その方の実際の状態はわからないからです。
会社では一見問題なく働いているように見えても、実は周囲の大きな支援によって就労が成り立っている方もいます。
反対に、少し環境が変わっただけで力を発揮できるようになる方もいます。
私は、このような相談を通して、
「人は、能力があるかないかだけで働き続けられるわけではない」
ということを何度も見てきました。
仕事内容。
指示の出し方。
上司との関係。
相談のしやすさ。
勤務時間。
職場の雰囲気。
周囲からの理解。
こうした環境によって、その人が持っている力を発揮できるかどうかは大きく変わります。
これは、障害のある方だけの話ではありません。
すべての社員に共通することだと考えています。
【退職理由の奥にあるものを見てきました】
障害年金の相談では、これまでの職歴についても詳しく伺います。
そこで、
「人間関係が原因で辞めました」
「体調を崩して退職しました」
「仕事についていけませんでした」
という話を聞くことがあります。
しかし、さらに詳しく伺っていくと、その背景にはさまざまなことがあります。
質問したかったけれど、上司が忙しそうで聞けなかった。
指示が曖昧で、何を求められているのかわからなかった。
ミスを注意されたが、どう改善すればよいのかわからなかった。
何度も同じ失敗をしてしまい、次第に職場に居づらくなった。
頑張って働いていたものの、家に帰ると何もできないほど疲れていた。
困っていることを誰にも言えないまま、限界まで我慢してしまった。
もちろん、退職にはさまざまな理由があります。
会社だけに原因があるわけでもありません。
しかし、
「もう少し早く話すことができていたら」
「仕事の伝え方が少し違っていたら」
「困っていることに周囲が気づけていたら」
結果が違っていたかもしれないと感じるケースもあります。
だから私は、採用だけではなく「定着」まで支援したいと考えています。
【採用で最初に必要なのは「会社の魅力」を見つけること】
採用支援というと、
求人票を書く。
求人媒体を選ぶ。
採用サイトを作る。
面接方法を改善する。
こうしたことを思い浮かべるかもしれません。
もちろん、どれも必要です。
ただ、その前に確認したいことがあります。
そもそも、その会社で働く魅力は何でしょうか。
これは意外と難しい質問です。
経営者様にとって当たり前になっていることが、求職者にとって大きな魅力であることがあります。
たとえば、
社員同士の距離が近い。
社長と直接話せる。
若いうちから仕事を任せてもらえる。
技術を一から教えてもらえる。
家庭の事情に柔軟に対応している。
失敗したときに相談できる。
地域で長く信頼されている。
経営者様ご自身の信念や理念。
こうしたものも、立派な会社の魅力です。
ただ、会社の中にいる人ほど、それを「普通のこと」と思ってしまいます。
だからこそ、経営者様へのヒアリングを通して、気づいていない魅力を見つけていきたいと思っています。
【応募者から選ばれる会社はどうつくる?】
私が採用支援を行う際に、まず大切にしたいのが、経営者様へのヒアリングです。
いきなり求人広告を作るのではありません。
なぜ、この会社を経営しているのか。
どのようなお客様に喜ばれているのか。
この仕事の面白さは何なのか。
どんな社員が活躍しているのか。
社員にどのように成長してほしいのか。
これから会社をどうしていきたいのか。
そして、
「どのような人と一緒に働きたいのか」
を整理していきます。
さらに、働く人の側からも考えます。
入社した人は、最初に誰から仕事を教わるのか。
わからないときに誰へ相談するのか。
仕事を覚えるまでどのような支援があるのか。
どのような働き方を期待されるのか。
入社後、どのような成長を描けるのか。
ここまで明確にすると、「会社が採りたい人」だけでなく、「その会社で活躍しやすい人」も見えてきます。
【給与や条件だけの採用競争にしない】
給与や休日、福利厚生などの労働条件は、もちろん重要です。
改善できるところは改善する必要があります。
ただ、条件だけで比較される採用になると、中小企業にとって厳しい競争になりやすくなります。
求職者は条件だけを見ているわけではありません。
どんな仕事をするのか。
誰と働くのか。
自分は成長できるのか。
困ったときに相談できるのか。
自分の仕事が誰の役に立つのか。
どのような未来を描けるのか。
つまり、
「そこで働いている自分を想像できるか」
ということも重要です。
会社が、
「私たちはこんな会社です」
と一方的に話すだけではなく、
「求職者に何を受け取ってほしいのか」
から考える。
採用も、一つのコミュニケーションだと思います。
【採用できても、定着しなければ人材不足は解決しない】
採用できたとしても、短期間で退職してしまえば、また採用活動を繰り返すことになります。
では、社員が長く働ける会社には何が必要なのでしょうか。
障害年金の相談を長年続けてきた私が特に重要だと感じるのは、
「困ったときに、困ったと言える環境があるか」
ということです。
この環境があることで、問題が大きくなる前に対応できる可能性があります。
逆に、その環境がなければ小さな問題が積み重なっていきます。
採用後の定着を考えるなら、制度だけでなく、日常のコミュニケーションを見る必要があります。
【社員教育で大切なのは、答えを教えることだけではない】
私自身が特に考えるのが「人を育てる」ということです。
仕事を教えることは必要です。
しかし、ずっと答えを与え続けていると、自分で考える機会が少なくなります。
そこで、
「あなたはどう思いますか?」
「どこで迷っていますか?」
「何がわかれば次に進めそうですか?」
「次はどうしてみたいですか?」
と問いかける。
これは、私が個人のお客様との面談でも大切にしてきたことと重なります。
こちらが答えを決めてしまうのではなく、相手が自分の状態や考えを言葉にできるようにする。
そして、必要なところを支える。
社員教育でも同じではないかと思います。
【伝え方次第で社員の成長は変わる】
今、経営者や管理職の方から、
「注意するとハラスメントと思われそうで怖い」
「どこまで言ってよいかわからない」
という声を聞くことがあります。
ハラスメントを防止することは当然大切です。
一方で、必要なことまで伝えなくなることが、社員のためになるとは限りません。
障害年金の相談でも、
「仕事ができていないと言われていたけれど、具体的に何ができていないのかわからなかった」
という話を聞くことがあります。
これでは改善しようにも、何を変えればよいのかわかりません。
大切なのは、
「言うか、言わないか」ではなく、「何を、どのように伝えるか」
だと思います。
「あなたは仕事が雑だ」
ではなく、
「今回の資料では確認漏れが2か所ありました」
と事実を伝える。
そして、
「次回は提出前に、この2点を確認してみましょう」
と次の行動を具体的にする。
相手の人格ではなく、行動を見る。
できている部分も伝えたうえで、改善方法を一緒に考える。
こうした「伝える力」は、社員の成長だけでなく、人材定着にもつながると考えています。
【障害年金専門の知見を企業支援にどう活かすのか】
私が企業支援で活かしたいのは、「障害の知識」だけではありません。
これまで多くの相談を通して見てきた、
人が働けなくなる前の小さな変化
です。
欠勤が増える。
遅刻が増える。
ミスが増える。
質問が減る。
周囲との会話が減る。
以前より仕事に時間がかかる。
休憩中も一人で過ごすようになる。
もちろん、この一つだけで何かを判断することはできません。
しかし、
「最近、何か変わっていないだろうか」
と気づくきっかけにはなります。
大切なのは診断することではありません。
経営者や管理職が、
「最近どう?」
ではなく、
「最近、仕事量は負担になっていない?」
「困っている仕事はない?」
「今の説明の仕方でわかりにくいところはない?」
と具体的に声をかける。
問題が大きくなる前に話せる関係をつくる。
これは、私が障害年金の相談を通して感じてきたことを、企業様に還元できる大きな部分だと思っています。
【採用・教育・定着は一つにつながっている】
採用。
社員教育。
人材定着。
一見すると、それぞれ別の課題に見えます。
しかし、すべてつながっています。
採用時に会社の魅力や働き方が十分に伝わっていなければ、入社後に「思っていた会社と違った」ということが起こります。
入社後に十分な教育がなければ、不安になります。
困ったときに相談できなければ、小さな問題が大きくなります。
必要なことを伝えなければ、社員も改善することができません。
そして社員が定着しなければ、また採用活動が必要になります。
だからこそ、
採用だけを切り取って考えない。
会社の魅力づくりから、採用、教育、コミュニケーション、定着までを一つの流れとして考えていきたいと思っています。
【私が企業様に提供していきたいこと】
これまで私は、障害年金専門の社会保険労務士として、多くの方の「働くこと」と「働き続けること」に向き合ってきました。
この経験を、これから企業様にも還元していきたいと考えています。
具体的には、
経営者様へのヒアリング。
会社の魅力や強みの言語化。
求める人物像の整理。
応募者に伝わる採用メッセージづくり。
入社後の社員教育。
経営者・管理職の伝え方やコミュニケーション支援。
困ったときに相談できる職場づくり。
社員が自分で考え、成長できる環境づくり。
人材定着の支援。
こうしたところから関わっていきたいと思っています。
私が目指しているのは、単に人を採用することではありません。
応募者から選ばれ、入社した社員からも選ばれ続ける会社をつくることです。
【人材不足を、会社を見直すきっかけに】
「人が採れない」
「社員が育たない」
「社員が辞めてしまう」
こうした問題は、経営者様にとって本当に深刻だと思います。
しかし、この機会に、
「私たちの会社は、働く人にどのような価値を提供できるだろう」
「社員は困ったときに相談できているだろうか」
「会社の期待を、きちんと言葉にして伝えているだろうか」
「この会社で働き続けたいと思える環境になっているだろうか」
と考えてみることもできます。
今ある魅力を見つける。
足りないところは改善する。
経営者の想いを言葉にする。
応募者に伝える。
社員との関わり方を見直す。
必要なことを適切に伝える。
人を育てる。
働き続けられる環境をつくる。
その結果として、応募者から選ばれ、社員からも選ばれ続ける会社になっていく。
私は、その過程を経営者様と一緒につくっていきたいと考えています。
障害年金専門の社労士として、働くことが難しくなった方々から長年教えていただいたこと。
社会保険労務士として積み上げてきた知識。
そして、新たに学んだリーダーシップ、チームビルディング、プレゼンテーション、人材育成、人への伝え方。
これらを組み合わせながら、中小企業の経営者様が「人」の問題に一人で悩まずに済むような支援を形にしていきたいと思います。
社会保険労務士/CFP・1級ファイナンシャル・プランニング技能士
AIP認定NLPトレーナー
石井 要美
2026/10/23
- 障害年金社労士ブログ



